チャレンジしてみた



見様見真似の手さぐりの第一作となった。二四不同、二六対、下三連、孤平の禁など
注意をするのが勉強と気を付けてやってみた。


形式を守って作法と手順を踏むのが主たる作業と思いつつ
結果的に自分の想いを表現する形にはなっているかと自己満足。


旦夕 商賈して常に閑無く
塵埃 市井に紅顔は老ゆ
篁裏の秋風に白髪新たなるも
月華の幽径は南山に至る


朝な夕な商いに閑暇もなく
俗塵の街で紅顔の青年も はや老年
竹林の秋風に靡く白髪がまた増えた
月明かりの静かな帰り道は 我が終南山に続いている


というシーンを詠んだつもり。


旦 夕 商 賈 常 無 閑 ■ ■
塵 埃 市 井 老 紅 顔   
篁 裏 秋 風 新 白 髪 
月 華 幽 径 至 南 山  


あとでプリントアウトして点検し見落としがないか調べるつもり。
でも作詩は大変な神経がいる作業と感じた。


三句目が転句になり切れていない。
白髪というのがよくないと思う。
この句を作りかえれば全体がもっとすっきりまとまるだろう。
でも
今夜はこれで寝ることにしようと思う。



【追記】

上記の作品の誤りと不十分をご指摘によって直したのが下記のもの。訂正前のものも残して教訓としたい。 


旦 夕 賈 人 無 少 閑 ● ● ● ○ ○ ● ○
塵 埃 市 井 老 紅 顔 ○ ○ ● ● ● ○ ○
篁 裏 秋 風 吹 白 髪 ○ ● ○ ○ ○ ● ●
月 華 幽 径 至 南 山 ● ○ ○ ● ● ○ ○

旦夕賈人少しも閑無く
塵埃の市井に紅顔老いたり
篁裏の秋風 白髪を吹いて
月華の幽径 南山に至る




これは結局拗体という捻じれた平仄配置らしいので、これも修正を試みる。











起句と結句、承句と転句の対応 二・四・六の平仄。

旦 夕 賈 人 無 少 閑 ● ● ● ○ ○ ● ○
塵 埃 市 井 老 紅 顔 ○ ○ ● ● ● ○ ○
秋 風 吹 至 弧 村 裏 ○ ○ ● ● ○ ○ ●
難 息 帰 心 一 鳥 還 ● ● ○ ○ ● ● ○

旦夕 賈人 少しも閑無く
塵埃の市井に 紅顔老いたり
秋風 吹き至る 弧村の裏(うち)
帰心 息み難く 一鳥還(かえ)る

朝な夕な ビジネスに閑暇なく

俗人の巷に 青春を見失う
秋天に風が渡る片田舎の村にいるのは
里心がつき飛び帰る鳥となったわたし だ。