この詩のような千年たっても変わらない人生の一コマの様子は
静かにこころを温めてくれます。
自分もこんな風に家族を眺め
自分の現在を眺められるようでありたい。
なかなか現実は思うに任せないものですが。
自己流の解釈を入れた翻訳調の読みはこんな風ですが…
官を辞してからも毎朝
天下の動静を易で読みとることと以前どおり歴史の本を開いて
数行をすくい取るように読む習慣は変わらぬ。
(何時なんどきでも祖国の危機には
老骨でも剣を取って馳せつけるのが
陸游の気概なのだ)
花どきに花が咲けば、
いささかは酒杯をとって花見酒をたしなみ
老人らしく昼寝はするものの
睡りより起きれば
独り香を焚きしめて居住いを正し
精神を統一する。
此処は静かで街中のように
物の売り買いの人声や物音がせず、
物に動じないかのように
村の一日はゆっくりとすぎていく。
わたしの身は衰えてはいるが
先々のことは何の心配もない、
妻や子供たちは畑仕事や
家事万端がもう身に着いているのだ。